「ふじリンゴ」の出荷がはじまりました。
その特徴は、豊富な果汁と、甘味と酸味のほどよいバランス、そして“蜜”の入った果肉にあります。
いよいよはじまったふじリンゴがおいしい季節は、この11月下旬から翌年の2月頃までと寒い冬の間中、続きます。
りんごの蜜って? りんごの蜜は、葉で作られるソルビトールという糖質の成分です。
蜂蜜と同じような色をしているので、蜜と呼んでいます。
「りんごに蜂蜜などを人工的に注射している」などと本気で考えている人もいるみたいですが、勿論これは間違いです。
ソルビトール、それ自体はそう甘くはありません。
この蜜の部分はその周囲よりも甘くはないのです。
ただ、りんごが成熟してくると果肉に蜜が入り、同時にやわらかくなり、糖度も増しきます。
日本では「蜜入りりんごは美味しい」、蜜入りは美味しいりんごの指標とされています。
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植物の葉は太陽の光があたると光合成(炭酸同化作用)を行い、太陽光のエネルギーをつかい水と炭酸ガス(二酸化炭素)から糖分を作り出します。
りんごや梨などのバラ科植物では、葉で光合成された糖質はソルビトールと呼ばれる糖アルコールの形で運搬されます。
軸を通って果実に運ばれます。
葉から運ばれたソルビトールは果実に蓄えられていきますが、普段は酵素などの働きでブドウ糖や果糖、しょ糖などに変換され蓄積されます。
りんごの「ふじ」などのデリシャス系の品種では、熟するにつれ果実の中でソルビトールを他の糖に変換する能力が低下し、ソルビトールがそのまま果実に蓄積されていきます。
組織の中に溢れ出し果実の細胞と細胞の隙間に溜まって、このソルビトールが周囲の組織から水分を吸収するため、透き通って見えるようになります。
これが蜜です。
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蜜がなくなる りんごによって蜜が入る品種と入らない品種があります。
ふじデリシャス系の品種では蜜が入りますが、つがるや陸奥などは蜜は殆ど入りません。
年末や年明けに蜜がなくなったというお話を時々いただきますが、蜜=ソルビト−ルは、収穫から日が経つにつれて酵素などの働きで果糖に変化して果実に溶け込んでしまい消えてしまいます。
その場合でも、味には変化がありません。
◇産地 長野産・青森産・秋田産 ◇内容量 M玉約2.5kg(10玉)